臨増2018-2(2018.07)

【おかげ様で25周年】

 岩田書院の法人登記は、1993年6月15日です。したがって今年の6月をもって、25周年を迎えることができました。これも、ひとえに皆様方のご支援・ご協力の賜物と、ありがたくお礼申し上げます。
 10周年(2003)の時には、「ひとり出版社・岩田書院の舞台裏」(無明舎)発行。15周年(2008)の時は、part2刊行。東京国際ブックフェアーに出展。お祝いの会もしていただきました。20周年(2013)の時は、Part3刊行。記念のパーティーをして、そこで割引販売もしました。そして今年は25周年です。
 以前にも書きましたが、この時期、区切りになることが続きます。昨年は、新刊1000点達成。今年が創立25周年で、来年が私の古稀(満年齢による)です。それを目途に、出版の規模を縮小しようとしているので、そこまで行ったら、今までのお礼の気持ちを込めて、なにかやろうと思ってます。ですので、今年は静かにやり過ごしましたが、謝恩セールだけは、別記のようにやります。どうぞご利用ください。【謝恩セールは、ネットでは非公開です】
 この25年間の出版点数と売上高については、「裏だよりNo987」(図書目録2018に再録)したので、それを見ていただくとして、簡単に流れを振り返って見ましょう。
 1992年7月に、大学卒業後20数年勤めた名著出版を退社。約1年の準備期間ののち、93年6月、岩田書院創立。最初の本は、笹本正治『中世的世界から近世的世界へ』と、小川直之『地域民俗論の展開』でした。まさに日本史・民俗学系の専門書出版社を目指した岩田書院のスタートを飾る2冊です。1995年「戦国史研究叢書」、1996年には ブックレット(アーカイブズ系)をスタート。96年「近世史研究叢書」スタート。以後、時代別の叢書を刊行。1997年に「地方史情報」創刊。併せて、学会・研究会の会誌も取り扱うようになる。新刊点数も月に2冊〜3冊に。
 この間、大学のテキストを何点か発行。『昔話の発見』12刷、『漂泊の聖たち』8刷、『地蔵信仰と民俗』4刷、『結婚の民俗』5刷。 2005年、神奈川県博物館協会『学芸員の仕事』。いままで こういった本がなかっただけに、売れました。7刷・累計5600部。
 その後も、ひたすら本を作り続け、15周年にあたる2008年には 新刊500点達成。その年に出した佐藤弘夫『死者のゆくえ』が発売・即増刷(4刷・累計3800部)。翌2009年、山本聡美・西山美香『九相図資料集成』7900円もする本が好評(4刷・累計1700部)。
 2010年は、なんと新刊点数71点、年商1億3000万円。これが最高。この年は、4月・5月に10点ずつ、9月には12点も出している。週に3点、二日に1点!。よく出したもんだ。この年をピークに出版点数・売上高ともに減少。
 2017年、上原兼善『近世琉球貿易史の研究』。お陰様で、日経・経済図書文化賞、徳川賞、角川源義賞、3賞受賞。増刷。
 そして2018年、創立25周年。2月・3月の新刊が12点、これが限界。すぐ疲れるようになりました。終わりは既に始まっています。