昔話の発見―日本昔話入門―

武田 正著
(山形女子短期大学教授)


1995年9月刊
B6判・264頁・並製本・カバー装
ISBN4-87294-35-4
2800円

2010年4月*9刷出来

「私は、柳田国男の昔話学に依りながら、「語り」という視点から全体像たる昔話の世界を描いてみなければならないと考えていた。(中略)
 しかし、その根本にたちかえって、昔話は「語り」を通して伝承・伝播されてきたものである限り、語り手と聞き手の緊張関係の解明こそ、昔話世界の豊穣性を解明する鍵であると考えており、そうすれば、昔話の語りの楽しさも研究の中に包含されるはずと思ってきた。そのような視点から、昔話を再発見できるかも知れないというのが、私の出発点でもあった。(中略)
本書は…昔話学入門として読んでいただければありがたいと念じながらも、私の中ではむしろ今、昔話研究とは何かということを考えようとしたものである。」 (「あとがき」より)
【主要目次】
序  桃太郎の変容
第1章 昔話の語り
昔話の分類/昔話の語法/むかしあったけど/形式譚/語り手と聞き手/語り手論/囲炉裏・木小屋/ほらの吹く蔵/仕事としての語り/百物語/語りの座の闇
第2章 昔話の根
サルカニ/牛方と山婆/隣の爺/屁ひり嫁/異類婚姻・異常誕生/異界との交流/妖怪ばなし/笑話の成立/吉四六・佐兵ばなし
第3章 昔話の変容
昔話の伝播/昔話の運び屋/説教師・瞽女/祭文かたりと早物語/わらべうたと昔話/昔話の成立/六部殺しの解剖学/都市伝説と現代
結び 昔話研究の足どりと「語り」ということ
付  文献案内/代表話型例
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