関東取締出役


関東取締出役研究会 編(代表:多仁照廣)

2005年10月刊・A5判・176頁・並製本・カバー装
ISBN4-87294-409-7
2200円
品切れ
関東取締出役(しゅつやく・でやく)は、「八州廻り」とも呼ばれ、文化2年(1805)に、関東地域における無宿・悪党を取り締まるため、幕府代官の手附・手代の中から任命された。
幕領・大名領・旗本領など支配の区別なく踏み込んで無宿・悪党を捕縛することが許され、その下部組織として、文政10年(1827)には、改革組合村が編成されている。
博徒・侠客などのアウトローを取り締まる立場にあった関東取締出役については、時代劇や小説によって作りあげられた虚像のが部分が多く、その実像を明らかにする必要がある。
本書は、その活動を全体的に通観するために、創立期・確立期・変質期ごとに具体的に考察し、その基礎資料となる「出役一覧」と「関係文献目録」を付す。
1991年に結成された研究会の活動を総括するべくおこなわれたシンポジウム(2004年8月、江戸東京博物館)の記録。


【収録内容】 
関東取締出役設置の背景
  評定所の実務と評定所留役/在方取締りと公事訴訟処理の停滞/在方取締りの限界と関東取締出役の設置
田渕 正和
文政・天保期の関東取締出役
  設置当初の関東取締出役/文政改革の流れ/天保期の関東取締出役と改革組合村
桜井 昭男
幕末期の関東取締出役
   嘉永期の取締出役と組合村非常人足/開港と関東取締出役/文久期以降の取締出役/関東取締出役の廃止
牛米  努
関東取締出役の定員・任期・臨時出役・持場 牛米 努
天保期以降の関東取締出役一覧 牛米 努
関東取締出役・改革組合村 関係文献目録

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