近世史研究叢書K
近世の北関東と商品流通


井上 定幸著
(群馬地域文化研究協議会名誉会長/1926年生まれ)

2004年10月刊 
ISBN4-87294-341-4
A5判・412頁・上製本・函入

5900円
2006年2月 2刷り出来
8
群馬県の地方史研究をリードしてきた著者の業績を、初めて集成。
その研究テーマは広範にわたるが、本書では、商品流通史に絞った。
まずT部で、農村構造と家族形態について論述し、以下、商品流通を中心にまとめた。 U部では、米穀流通に関して、領主米について考察し、続いてV部で、上信越米の流入についての論攷を収める。W部では、上州の特産品である麻と煙草の生産と流通の展開過程を考察。そしてX部で、糸繭商人の実像と、開港後の糸繭の関東流入形態について見る。
【主要目次】
  
:木村 礎「戦後地方史研究と井上定幸氏」
T 農村の家族形態と雇用労働
近世における農村構造と家族形態に関する一考察
−北関東・東上ノ宮五人組帳の分析−
近世期農村奉公人の展開過程−北関東・畑作(養蚕)地帯の一時例−
U 領主米の地払いと流通
高崎藩城米のゆくえ−払米制度の成立と運用実態−
旗本領における貢租米の地払い形態−佐位郡東小保方村・久永氏陣屋元史料の紹介−
V 信州米と越後米の流入
西上州における信州米市場をめぐる市立て紛争の展開
−西牧領本宿村の天明五年「穀市立て訴訟記録」の紹介−
上州沼田藩領における米穀流通統制−他所米津留政策をめぐる二、三の問題−
W 特産物の生産と流通
近世西上州における麻荷主の経営動向−下仁田町桜井家史料の紹介と若干の考察−
館煙草の流通をめぐる二、三の問題−産地荷主木部家の紹介を中心に−
X 製糸地帯の形成と糸繭商人
幕末・維新期東上州における糸繭商人の実像
−山田郡塩原村高草木家の経営動向をめぐって−
横浜開港後における越後生糸・繭の関東流入形態
ご注文へ