富士山と日本人の心性


天野紀代子・澤登寛聡 編


2007年10月刊
A5判・354頁・上製本・カバー装
ISBN978-4-87294-483-9 C3039 \6900E
6900円 (税別)
 日本人は富士山に何を感じ、何をもって精神的な拠りどころとしてきたのか。富士山は、いつの頃から日本の象徴と見做されるようになったのか、またその信仰はどのような形で人々に浸透したのか、等々。これらの問いに対して、様々なルートから解明を試みた。
法政大学学術フロンティア部門プロジェクト「古典文化と民衆文化」報告書。

【収録内容】 

T 描かれ・語られた富士山
富士山に対する縄文人の意識化について──―──高橋 毅・金山喜昭
古代人の富士山観―火の山・日の本の鎮め──―─天野紀代子
富士山と民間伝承───宮本 瑞夫
「三国一」の富士の山──―──小林ふみ子
―日本人の国家意識と富士山とのかかわり─
七代目市川団十郎父子と富士山―────木村 涼
―「暫」のつらねにみる観客の心性
謡曲<富士山>の演能の場と言説──―──川上 真理
―江戸幕府儀礼を中心に
時代小説と富士山──―──横山 泰子
ビゴーは富士を描かない────高橋  覚
U 登攀・登拝の対象としての富士山
富士御法家伝来文書管見祖述─────岡田  博
富士信仰と「御大行の巻」─────中山  学
富士の聖地と洞穴―────山本 志乃
―「人穴」と「御胎内」にみる近世庶民の信仰と旅
身禄派師職の継続と江戸十一講の成立―────澤登 寛聡
―田辺近江家の跡目養子一件―
富士信仰の展開と秩序形成─────菅野 洋介
―天台勢力との接点をめぐって―
明治期の不二道孝心講について─────小林 秀樹
―皇居御造営御手伝土持を事例に―
 付 外国人の富士山研究
英米の美術史研究者による富士山研究─────山中 玲子
フランスの比較文学者による富士山研究────天野紀代子


ご注文へ