藩地域の環境と藩政
信濃国松代藩地域の研究Y

鈴木直樹(すずきなおき)渡辺尚志(わたなべたかし)
 編者 鈴木:日本学術振興会特別研究員PD/1983年生
 渡辺:一橋大学教授/1957年生

2020年12月刊
A5判・352頁・上製本・カバー装
ISBN978-4-86602-108-9 C3321
7900円 (税別)
評者:萱場真仁(『地方史研究』414  pp130-132  2021.12)
第6論集では核心的テーマを「藩地域の環境と藩政」し、書名とした。本書では、松代藩(真田家)地域の多彩な環境に規定されつつ生きた藩領民と、そこに生起する諸問題に対峙した藩政の実態を明らかにする。
第一編の各章によって、次のような環境的特色がわかる。
1千曲川の存在、および千曲川の流れがもたらした自然災害による地域社会秩序の混乱、
2松代藩地域に存在する多彩な環境の利用、
3松代藩地域の開発の実態。
【主要目次】
序 章 鈴木 直樹
第一編 藩地域の環境と藩政  
第一章 文政・天保期における地域社会の再編と直上納・地押改 鈴木 直樹
第二章 支配違いの境目争論からみる藩地域 野尻 泰弘
第三章 寺社領林野の特質と藩・地域社会
 ―龍洞院と稲荷山村の争論から―
斎藤  一
第四章 松代藩道橋方の水論処理と村社会
 ―天保年間の上沢堰一件を事例に―
金澤 真嗣
第二編 藩地域の多彩な展開  
第五章 松代藩の木綿政策
 ―天保期の木綿改所を中心に―
藤原 正克
第六章 松代藩の産物献上と地域社会
 ―追鳥雉子を中心に―
原田 和彦
第七章 幕末維新期における真田家京都屋敷 荒武賢一朗
第八章 明治二〜三年における松代藩の事件処理過程
 ―市村での藩士の乱暴事件を素材に―
渡辺 尚志

付録 @松代論集論文一覧、A総索引、B松代藩関係文献目録・続、C藩研究書評目録  
【信濃国松代藩地域の研究】既刊T〜X(価格は税別」)
T藩地域の構造と変容    渡辺    8400円 2005.07
U藩地域の政策主体と藩政  渡辺・小関 7900円 2008.07
V近世後期大名家の領政機構 渡辺・荒武 6900円 2011.05
W藩地域の農政と学問・金融 福澤・渡辺 5400円 2014.04
X藩地域の村社会と藩政   渡辺    8400円 2017.11
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