中世関東の内海世界
岩田選書◎地域の中世2


鈴木哲雄著
(北海道教育大学助教授/1956年生まれ)


2005年10月刊
ISBN4-87294-408-9
A5判・252頁・並製本・カバー装

3000円
 中世の関東には、内海の海上交通と、内海に流入する河川交通とによって結びつけられた二大地域が成立していた。本書は、[利根川=江戸内海地域]と、[鬼怒川=香取内海地域]の二つの内海世界の歴史風景に視点をおいて、中世関東の地域構造を考察する。

【主要目次】
序 地域の区分
 T 中世の利根川下流域
第1章 古代から中世へ−下総国葛飾郡の変遷−
(「高橋氏文」世界/平安時代の関東/御厨的世界としての葛西地域/「東京低地」の道)
付 論 地域史の方法としての東京低地論
第2章 古隅田川地域史ノート
(古隅田川地域と古代中世の利根川/慈恩寺台地の南端地帯/自然堤防地帯と浜川戸遺跡/板碑分布と中世的村落景観/後背湿地帯と新田開発)
第3章 古隅田川地域史における中世的地域構造
(古隅田川地域史の成立/鎌倉幕府による東国の荒野開発/中世的耕地景観の形成/中世的耕地形態/中世の東国地域論)

 U 中世の香取内海世界
第4章 香取内海の歴史風景
(将門の乱の舞台/鬼怒川=香取内海地域の交通/鬼怒川=香取内海地域の荘園と公領/鎌倉武士と鬼怒川=香取内海地域)
第5章 御厨の風景−下総国相馬御厨−
(布施(瀬)郷から布瀬御厨へ/相馬御厨の成立/相馬御厨の四至/御厨の風景)

  V 中世香取社と内海世界
第6章 中世香取社による内海支配
(神主・大禰宜と香取社領の構成/大禰宜長房と「浦・海夫・関」史料/香取社の再編と内海支配)
第7章 河関の風景−長島関・行徳関−
(長島の位置/長島関の風景/猫実と妙見島/行徳の寺々/中世の行徳関はどこか)

結 二つの内海世界を結ぶ道
(水路か陸路か/相馬御厨の南限ルート/坂東大路のルート/我孫子台地上の道/水運と陸運の併用/東大路について)