宮座祭祀の史的研究

小栗栖 健治著
(兵庫県立歴史博物館館長補佐
1954年生まれ)

2005年2月刊・A5判・402頁・上製本・函入
ISBN4-87294-362-7
8900円
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本書では、村落祭祀の一典型である宮座祭祀の展開とその意義について述べた。
第1部では宮座と村落の関係を、惣村文書の伝来、惣村の組織、鎮守社の再建、荘宮座から村宮座への変質、近代社会と宮座、村宮座と祭礼を視点として論じた。
第2部では宮座と荘園・郷との関わりについて、在地支配、荘園の開発神、地縁神と村人、荘・郷の祭祀と水利、荘園鎮守社における荘宮座の祭礼にみられる重層構造を視点として論じた。第3部においては、第1部・第2部の個別事例の分析から明らかとなった諸事象をもとに、惣村宮座の展開と荘園鎮守社の歴史的意義を論じている。(本書「むすび」より)
【主要目次】
第1部 村の祭祀
第1章 「あけずの箱」と「村人」(滋賀県蒲生郡竜王町橋本 左右神社)
第2章 惣村の組織と宮座(八日市市今堀町 日吉神社)
第3章 鎮守社の再建と宮座の動向(兵庫県三田市貴志 御霊神社)
第4章 荘宮座から村宮座へ(大津市曽束町 貴船神社)
第5章 近代における宮座の変容(兵庫県多可郡黒田庄町黒田 瀧尾神社)
第6章 村の宮座と祭礼(大津市今堅田 野神神社)
第2部 荘園と郷の祭祀
第1章 在地支配の構造と宮座(大津市本堅田 伊豆神社)
第2章 荘園の開発神と宮座(大津市仰木町 小椋神社)
第3章 郷村の祭礼(大津市仰木町 小椋神社)
第4章 「村生人」と宮座(滋賀県栗太郡栗東町綣 大宝神社)
第5章 山岳信仰と荘郷の祭祀(比良山)
第3部 宮座論
第1章 惣村宮座の歴史的変遷
第2章 荘園鎮守社における祭祀の歴史的変容
補論 祭りの歴史・意義・役割−播磨地方を中心に−
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