No.35 1995年10月
【発行部数を減らそうかと思う】
 岩田書院では、専門書の発行部数は700部を基準に、+−100部程度で考えていた。しかし、創立2年たってみて、初期に作った本の在庫数をみると、300部残っている。最近8か月間で売れた部数は、月平均3冊。ということは、このままのペースで売れたとしても、全部売れるまで、なんと100か月、あと8年かかる。製作部数の半分は売れているので、製作費だけはなんとか回収しているのだが、そのあとがいけない。これが、いつまでたっても経営状態が良くならない原因でもある。要するに、製作費を回収したあと、「さあこれからが儲けだ」という時には、もう売れなくなってしまうのである。さて、どうしたもんだろう。
 とりあえずは、発行部数を減らして製作費をおさえることを考えるか。そうすると1冊当たりの原価は高くなってしまうが、総経費が減るので、原価回収が早くなる。これだと、全部売れた時の粗利が少なくなってしまうが、それは売れた時の話しだ。
     
  こう思って発行部数を減らしたものに限って、品切れになってしまうものです。どうもうまくいきません(No44・45参照)。
     
  *発行部数を減らしたことによる成果(?)についてはNo99参照。

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