キリシタン禁制の地域的展開
近世史研究叢書P

村井 早苗 著
(日本女子大学教授/1946年生まれ)

2007年2月刊
A5判・322頁・上製本・函入
ISBN978-4-87294-440-2
6900円 (税別)

前著『幕藩制成立とキリシタン禁制』(1987年、文献出版)のあとをうけ、キリシタン禁制が、支配される側にとってどのような意味をもったのかを、地域の事例に則して論究する。
具体的には、岡山藩と、異国・異境とされる琉球と蝦夷地におけるキリシタンの問題を検討し、幕藩制国家にどのように支配され位置づけられたのかを考察する。そして、その枠組みのなかで民衆がどのような宗教生活を営んだかを、地域における寺社の役割から見る。
【収録内容】 
第1編 キリシタン禁制史の概要
第1章 キリシタン禁制の展開の時間的・地域的偏差
第2編 キリシタン禁制と岡山藩
第2章 キリシタン禁制をめぐる岡山藩と幕府−万治2年「備前国吉利支丹帳」の分析
第3章 キリシタン武士の地域的交流−岡山藩鷹師横川助右衛門・三郎兵衛父子を中心に
第4章 キリシタン武士の軌跡−渡部惣左衛門と岡山藩のキリシタン
第5章 朝鮮生まれのキリシタン市兵衛の生涯
第3編 琉球・蝦夷島におけるキリシタン禁制
第6章 琉球におけるキリシタン禁制
第7章 蝦夷島におけるキリシタン禁制
 補論 異国・異域とキリシタン
第4編 地域における寺社の役割
第8章 幕末期下総国葛飾郡高根村における生活
第9章 武蔵国豊島郡角筈村と熊野十二社権現
第10章 下総国葛飾郡藤原新田における村方騒動と寺社
第11章 臼杵藩「文化の一揆」と寺社
 補論 「文化の一揆」における寺社
終 章 キリシタン禁制の終焉

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