京都 町共同体成立史の研究

五島 邦治著
(園田学園女子大学助教授/1952年生まれ)

2004年11月刊 
ISBN4-87294-346-5
A5判・342頁・上製本・函入

7400円
本書では、平安京遷都直後から「町衆」の成立する室町時代後期、そして江戸時代初期の町の具体相まで、都市民の歴史を通観しようと試みた。
すなわち、平安京成立後、商工業・交易に従事しはじめた都市民は、都市と地方を往還しつつも、次第に都市に定住をはじめ、新しい祭礼を作りながらそれを基礎に共同体を成熟していく(第1部)。そして室町時代後期には町のリーダーとしての「町人」を成立させる。祇園山鉾風流の発展は、そうした彼ら「町人」勢力の経済力と指導力によるところが大きかった。そのご起こった天文法華一揆とその崩壊は、町共同体の組織化を進める結果となった(第2部)。また、とくに近世初期から現代に通じるより具体的な都市民の様相を知る ために、京都のいくつかの地域について、別に取り上げた(第3部)。 (本書「序」より)
【主要目次】
  
第1部 都市民の誕生と祭礼組織
第1章 平安京の成立と都市住民の形態(京戸と都市民/都市的な文化の発生/他)
第2章 摂関時代の都市民(都市民の形態/保刀祢/都市の中の地縁的な動向/他)
第3章 平安京の祭礼と都市民の成熟(旅所/祭礼と住民/馬上頭役制/他)
第4章 郊外の御霊会(ふたつの今宮神社/都市民の呼称/御霊会興行の主体)
第5章 稲荷旅所の変遷(敷地役の変遷/旅所神主の衰退/古旅所普請相論)
第2部 町共同体の成立
第6章 「町人」の成立(町衆と町人/町責任者/自治的動向と侍所/身分/他)
第7章 山鉾風流の成立(祇園会山鉾風流/在所之所役/敷地役と馬上功程銭/他)
第8章 「町人」組織と土倉・法華宗寺院(「町人」と土倉/法華宗寺院と町)
第9章 天文法華一揆と惣町の展開(一揆の評価/法華宗の京都支配/惣町の展開/他)
第10章 下京惣町文書(文書の存在/上京文書との関係/下京の町と惣町文書の伝来)
第3部 地域の都市民
第11章 上京一条小川界隈(屏風/町堂/小川/「町人」/祭礼/周辺/移転/現況)
第12章 下京岩戸山町(自治的動向/竹内門跡領と尼神社/四面町と両側町/他)
第13章 下京石井筒町記録から(伝来と構成/上京焼討ちの再検討/他)
 
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