江戸前漁撈と海苔
平野榮次著作集A

坂本 要・岸本昌良・高達奈緒美 編

2005年8月刊
ISBN4-87294-340-6
A5判・404頁・上製本・函入

9900円
 昭和37年、東京湾拡張計画のため、東京湾に面した漁業協同組合は漁業補償協定を締結し、漁業権放棄し海苔網も撤去された。失われた江戸内湾の漁撈習俗と海苔栽培を記録する。

【主要目次】
 
東京都の漁業
 内湾漁業の歴史/各漁村の状況/内湾漁業の漁具と漁法/海苔の養殖業/
 伊豆諸島の漁業/内水面の漁業

魚の捕採に関する習俗

旧大井御林浦漁業聞書―舟をめぐる習俗―
 造船/操舟、其の他/漁撈/漁獲物/信仰・祭礼/家の呼び名について

羽田沖の漁撈習俗
大田区糀谷地区の漁撈習俗
港区金杉地区の漁撈習俗
品川区浜川地区の漁撈習俗

魚の取引に関する習俗
 魚の売取引/代金の立替え/仕込金の融資

海苔の取引に関する習俗
 江戸前の乾海苔の取引/海苔の取引についての慣習/海苔問屋の帳簿から見た海苔の取 引/生産者の側から見た海苔の取引/戦後の海苔の取引

大森海苔習俗聞書
 ノリの栽培と製造/ノリの取引/ノリ場の慣習/ノリ場の場割り/抜ヒビの回収/丁場 とノリ場/ノリの移植/シオトリ、ホシッカエ/ヒロイノリ/衣服/食事/住居/年中 行事/潮の干満/気象と予兆

平野榮次氏の研究生活
  ―東京の郷土研究の一側面─――――――岸本昌良
平野榮次(1925-99)年譜・主要業績一覧