晴明伝説と吉備の陰陽師

高原 豊明著

(東京大学大学院博士課程在籍/
1959年生まれ)

2001年7刊
A5判・282頁・上製本・函入
ISBN4-87294-213-2
5900円
品切れ
晴明伝説は、遅くとも中世前期に京都で成立し、修験者・陰陽師・唱門師・念仏芸能者・念仏説教者らによって、北は陸奥から、南は筑紫まで、広範囲に伝播している。
 本書では、吉備真備とも深いつながりをもつ吉備の晴明伝説を中心として、京都の晴明伝説と、その地方伝播の実態、全国的な傾向、などを論ずる。
そして、吉備を中心にして展開した上原(かんばら)大夫と呼ばれる陰陽師について、土御門家と池田藩との三者の関係で捉えなおし、あわせて近代の変貌を見つめる。
 早くから日本全国の晴明伝説の伝承地を実際に調査してきた著者が、その成果を公刊。
【主要目次】
第1部 晴明伝説―吉備の晴明伝説を中心に―
第1章 吉備の晴明伝説
第2章 播磨の晴明伝説
第3章 吉備真備伝説
第4章 熊野の晴明伝説―修験説話への展開について―
第5章 相模の晴明伝説―鎌倉を中心に―
第6章 京の晴明伝説
第7章 塚・屋敷・井戸伝説の分析
結論
第2部 上原大夫
第1章 土御門家との関係
第2章 岡山池田藩との関係―『他国逗留日数定』について―
第3章 土御門神道官位をめぐる争い
第4章 鳥取の陰陽師
第5章 近世末から近代の上原大夫―金光を中心に―
結論
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