信長権力と朝廷 第二版

立花 京子著
(戦国史研究会会員/1932年生まれ)

2002年1月刊
A5判・360頁・上製本・函入
ISBN4-87294-187-X
7200円

2004年3月 2刷出来

「本書の主題を一言でいうなら、信長による全国制覇戦遂行に際しての天皇利用策とその目的の発掘に尽きるであろう。」 (「あとがきにかえて」より)
初版(2000.11)の誤まりを訂正し、補註を加え、索引を付して、第二版として刊行する。

推薦】林 英夫(立教大学名誉教授/朝日カルチャーセンター講師)
織豊政権、ことに信長政権の成立構造を、戦乱・官位・一揆・公武・民衆・天下静謐・天皇・平和・被統一者・磔刑などなど、多彩で魅惑的な切り口から研究史を検証・批判しながら、本質をみごとに展開した労作である。
 筆者の問題意識からは、現代を告発するような鋭い煌めきを感じさせる。これは統一される側にたって歴史像を描いていることから感ずることかも知れない。
 13年前、わたしは著者に初めて「古文書教室」でお目にかかった。氏は、その時54歳、織豊政権研究のスタートであった。本書を読み、この生活者(被統一者)としてみがきあげられた視点の重みのようなものを本書から感ぜずにいられない。何よりも毅然とした鋭利な論證のなかに、生活者としての存在感と確かなしたたかさを感じさせる。
 著者の最初の論考の御出版を、心からお喜び申しあげたい。
※初版本を下取りします。代金3000円を添えて、直接小社にお送りください(「詳細別記」)。
【主要目次】
序章 信長期公武論の諸問題
第1章 信長への三職推任について
第2章 信長への左大臣推任について
第3章 本能寺の変と朝廷―「天正十年夏記」の再検討に関して―
第4章 織田信長の全国制覇正当化の大義、天下静謐執行について
第5章 信長期公武間関係の実態
第6章 三職推任問題再論
 
第7章 左大臣推任問題再論
第8章 信長馬揃えの歴史的意義
終章 信長権力と朝廷
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