No.89〜91 1997年9月
【『関東近世史研究』の合本企画の裏事情】
 今回の『関東近世史研究』の雑誌合本企画は、在庫をなんとか処理できないかと思いあぐねた末の策である。雑誌のバックナンバーは、特集号でもないと、なかなか売れない。裏だよりNo72に書いたように、名著出版から引き継いだ取扱い雑誌の仕入価格総額100万円のうち、『関東近世史研究』の在庫は約30万円である。
 これをいかにして売るか。名著出版で売ったあとの在庫である。そう簡単に売れるわけがない。いろいろ考えたが、ヒントは去年の1月に出した『比較都市史研究』の合本にあった。これは48セットを半年で売り切った。
 今回の合本は30号まで。欠号を会から買い取ったり、コピーで補充したりして、セットを組めたのは19セット。これならなんとか売り切れるだろう。製本代などを含めた製作費は25万円、それに前記の在庫仕入額が30万円あるので、計55万円かけることになる。それに対して総売上は19セット完売して57万円。
 考えてみると、いったいなんのためにやっているのか判らなくなるが、これで30万円分のデッドストックが処理できれば、よし、としよう。
     
  *おかげさまで、発表後1か月で19セット完売です。

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