舞台芸能の伝流
   植木行宣 芸能文化史論集2


植木 行宣 著
(元 京都学園大学教授/1932年生まれ)


2009年9月刊
A5判・448頁・上製本・函入
ISBN978-4-87294-572-0 C3373
11800円
評者:鈴木正崇(『日本民俗学』288  pp112-117  2016.11)
「本巻には、民俗として行われる芸能文化についての論考のうち、時代の主流をなした舞楽・田楽・猿楽・人形浄瑠璃などにかかわるものを中心にまとめました。
 これらはいずれも、民俗芸能や行事の歴史民俗学的研究であり、形骸化しつつもいまなお生きているそれを、かけがえのない歴史史料としておさえ、その語るところをとらえて、最終的には日本の芸能文化の流れに位置づけることを意図したものです。
 そのためにはまず、民俗として伝承される芸能文化をどう史料化するのかが問題であり、調査記録や事例研究にとどまるものが少なくありません。つまりは基礎的研究に尽きるということですが、このような取り組みが進展し、これら小論がより豊かな芸能文化史の構築に活かされることを願っています。」      (本書「あとがき」より)
【主要目次】

第T章 舞楽・田楽・猿楽
 松尾寺仏舞/田楽の伝承/
 上鴨川住吉神社の神事舞/
 丹後の三番叟/
 獅子舞の伝流

第U章 宮座の祭りと芸能
  口丹波の宮座の祭り/
 相楽の御田/
 犬甘野の御田/
 宇良神社の延年祭

第V章 大念仏と六斎念仏
  大念仏と大念仏狂言/
 嵯峨大念仏狂言/
  六波羅蜜寺かくれ念仏/
 京都の六斎念仏/
 念仏六斎と芸能的六斎

第W章 おかげ踊とその絵馬
  山城のおかげ踊/
 おかげ踊の絵馬

第X章 火の風流
 精霊送りと火の祭り/
 佐伯燈籠

第Y章 山・鉾・屋台の祭り
 山・鉾・屋台の発展と犬山祭/
 桑名の石取祭/
 城端曳山祭の庵唄

【既刊】@中世芸能の形成過程 2009年3月刊・A5判・456頁・11800円(税別)
【続刊】B風流踊りとその展開 2010年春刊  (論集全3冊)

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