からくり師 大野弁吉とその時代
−技術文化と地域社会−


本康 宏史 著
(石川県立歴史博物館学芸員/1957年生まれ)

2007年12月刊
A5判・450頁・上製本・カバー装
ISBN978-4-87294-480-8 C3021 \9500E
9500 (税別)
近世から近代にかけての加賀の地域社会と技術文化について、総合的に考察。
第1編「大野弁吉の技術と文化」では、加賀の平賀源内 とも称される大野弁吉(1801-70)の多彩な事績を通じて、そうした技術文化を支えた、藩政期の地域社会における文化的ネットワークの果たした役割を明らかにする。
第2編「「殖産興業」と「美術工業」」では、加賀藩の軍事技術や、大工職人・津田吉之助(1827-90)の事績や、輸出向け工業製品として振興されることになった「美術工業」と輸出商の問題などを論究する。
【主要目次】 

序 論 加賀の技術文化と地域社会
第1編 大野弁吉の技術と文化
第1章 大野弁吉 再考
第2章 『機巧図彙』写本と技術伝播
第3章 写真術と加賀の理化学研究
補論1 写真の受容と遠近法−表象論的な意味−
第4章 「弁吉伝承」とその形成
補論2 韓国における弁吉の足跡
第5章 「からくり美術」−機巧から工芸へ−
第2編 「殖産興業」と「美術工業」
第1章 「辰巳用水絵図」の系譜と技術
第2章 幕末加賀藩の軍事技術
補論3 三角風蔵と幕末の技術文化
第3章 津田吉之助 再考
第4章 石川県の近代産業と尾小屋鉱山
補論4 『石川県勧業年報』を読む
第5章 「美術工業」と輸出商−殖産興業の地域的展開−


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