聖と俗の界面 空間史学叢書4 野村俊一+空間史学研究会 編 2021年11月刊 A5判・304頁・並製本・カバー装 ISBN978-4-86602-128-7 C3321 5200円 (税別) |
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「本号の特集1は、2016年9月21日に開催したシンポジウム「聖と俗の界面―東アジアにおける仏国土の技法と意匠」をもとに構成されている。空間史学研究会が後援した、第11回アジアの建築交流国際シンポジウム(ISAIA)での記録がベースとなる。また、特集2は、日本の空間を捉える基礎的な概念の再検討を目して編まれたものである。「和風」や「国風」などのいくつかの言葉から、本書では「和様」という様式概念に着目し、建築史学での諸説を相対化しうるレビューを試みた。いずれの特集も、空間認識の枠組みを再検討したものと言えるだろう。」(野村「編集後記」より) | ||
【主要目次】 | ||
■特集1:聖と俗の界面――東アジアにおける仏国土の技法と意匠 | ||
古代日本の仏教空間と表象 ――世界観と思想から考える |
長岡 龍作 | |
遼代仏教芸術に関する研究 | 丁 〓 | |
韓国密教の方位思想と四方仏信仰 | 金 王稙 | |
■論考 | ||
先史時代の空間認識 ――ヒューリスティック・アプローチを通して |
鹿又 喜隆 | |
饗宴からみた日本の古代宮殿の空間構成 | 海野 聡 | |
貫休「羅漢図」の時空 ――禅月大師「応夢羅漢像」と伝播する聖地 |
塚本 麿充 | |
■特集2:<和> の空間の類型学 | ||
諸種の「和様」と日本建築史 | 野村俊一+ 和様建築史研究会 |
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はじめに ――「和様」の再検討とその基礎的研究 |
野村 俊一 | |
第1章 伊東忠太・関野貞 ――建築史学黎明期の様式概念 |
野村 俊一 | |
第2章 天沼俊一・服部勝吉 ――標本と生命の様式史 |
野村 俊一 | |
第3章 太田博太郎 ――更新され続ける通史と様式 |
野村 俊一 | |
第4章 伊藤延男 ――「新しい和様」をめぐって |
永友 貴博 | |
第5章 鈴木嘉吉――「日本化」と「新和様」 | 山崎 有生 | |
第6章 浅野清・川上貢 ――さまざまな「折衷様」をめぐって |
村松 裕 | |
第7章 大河直躬・永井規男 ――生産史と様式史のあいだ |
永友 貴博 | |
【空間史学叢書 既刊】 | ||
1:痕跡と叙述 2013年10月刊 2800円(税別) | ||
2:装飾の地層 2015年3月刊 3800円(税別) | ||
3:まなざしの論理 2020年10月刊 3900円 (税別) | ||