ローカルヒストリーからグローバルヒストリーへ
多文化の歴史学と地域史

河西英通・浪川健治・M.スティール 編

2005年8月刊
ISBN4-87294-396-1
A5判・274頁・上製本・カバー装

5800円
品切れ
 グローバルな地域史の枠組みを、多文化主義と歴史認識の関わりを通じて、開かれた地域史のなかで作り上げようとする最初の試み。地域史の視点から日本史像を再構成する。

【主要目次】
 
地域史の視点と展望―地域歴史学をめざして 河西 英通
日本地域史への欧米からのアプローチ M.ウィリアム・スティール

第1部 日本近世史の再構成
女性・消費・地域史
 ―19世紀初頭における地域間格差―
アン・ウォルソール
地域社会に不穏をもたらす者たち デビッド・ハウエル
弘前鍛冶町「なを」一件
 ―海峡を渡る幕末期の女子労働力―
浪川 健治
ハリストス正教会入信以前
 ―仙台藩士小野荘五郎の日記より―
山下須美礼
地域の力
 ―近世・近代日本における年貢・治水・銅鉱業―
パトリシア・スイッペル
ローカルとしてのナショナル、ナショナルとしてのローカル
 ―日本研究におけるローカル・ヒストリー―
フィリップ・ブラウン

第2部 日本近現代史の再描写
地域と国民国家の形成
 ―明治教育からみて―
ブライアン・プラット
津軽に来たある宣教師の軌跡
 ―「文化」を伝えるものと引きだすもの―
北原かな子
あらゆる歴史は地域史である
 ―吉野泰三と地域政治・国内政治・国際政治―
M.ウィリアム・スティール
地域史・国家史・世界史の架け橋としての青年会 ニール・ウォーターズ
飼い馴らされる時間
 ―戦前富山県における中央暦・道徳・プラグマティズム―
マイケル・ルイス
近代日本の地方自治制とその参加権の拡大 鬼塚  博
戦前信濃の郷土教育
 ―地域アイデンティティの政治史―
カレン・ウィーゲン
東北は日本のスコットランドか 河西 英通
1930年代沖縄の産業振興と地域自立の課題
  ―帝国内部でも模索―
戸邉 秀明
「サークル運動」の時代
 ―1950年代・「日本」の文化の場所―
成田 龍一

多文化主義と歴史認識―グローバルな地域史の枠組み―
浪川 健治

 
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