広場と村落空間の民俗学


市川 秀之著
(大阪狭山市教育委員会/1961年生まれ)

2001年4月刊
A5判・466頁・上製本・函入り
ISBN4-87294-207-8
9900円

 「ムラとはなにか。…この問いは、今もなお民俗学にとっての基本命題である。そして村落空間論は、この命題にむけて用意された最大のパラダイムであった。…
 この領域には未知の可能性がいまだ秘められており、民俗学という周縁的な学問のなかでも、ことさら境界的領域であることを余儀無くされる村落空間論の再生は、民俗学自体の再生へのひとつの途を示している。」 


【主要目次】

序 章 村落空間論の可能性
第1章 広 場
 第1節 奈良盆地村落部の広場
 第2節 大阪府河南町における広場
 第3節 和泉地域における村落・都市の広場
 第4節 広場の類型と系譜

第2章 会 所
 第1節 奈良県村落部の会所
 第2節 奈良町の会所
 第3節 熊本県須恵村の御堂
 第4節 寄合の場の地域性

第3章 村落空間の地域的展開
 第1節 天理市乙木の祭祀と村落空間
 第2節 桜井市江包・大西の祭祀と村落空間
 第3節 橿原市曽我の御旅所祭祀と広場
 第4節 山間盆地村落の空間構成―貝塚市蕎原の空間論的分析―

第4章 ムラをこえた空間
 第1節 竜田と吉野
 第2節 一揆における結集の場
 第3節 座送り慣行をめぐる近世宮座の動向



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