「小著では、中世末期から近世初頭(戦国末から織豊政権期)の過渡期における日本と、大航海時代に先鞭をつけ東西の周航路を開拓し、日本にも相次いで来航したポルトガル・スペイン両国(南欧カトリックのイベリア2国、「きりしたん国」)との関係について、基礎的な事項に視点をあて若干の考察を行う。また付随して、近世日本とキリシタン宗門を含む「きりしたん国」と政治と宗教の諸関係につき、基本的な特徴点に視点をあて、これまた若干の問題提起を試みる。」
(本書「序章」より) |
【主要目次】 |
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序 章 |
課題と構成(課題と先行研究/関連事項の概括) |
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第1部 |
日欧交渉と日本開教 |
第1章 |
日葡交渉の起源(「鉄砲記」の再検討/種子島家譜の一考察/ヨーロッパ側史料) |
付 |
文之玄昌「鉄砲記」 |
第2章 |
ザビエルの日本開教(日本布教構想/構想の展開と意義/イエズス会の基本理念) |
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第2部 |
織田政権とキリシタン大名 |
第1章 |
織田政権とキリシタン宗門(永禄12年の諸過程/許可状と追放令の系譜) |
第2章 |
キリシタン大名領国の形成(キリシタン大名領主の出現/キリシタン大名領国の特質) |
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第3部 |
豊臣政権ときりしたん国 |
第1章 |
天正14年の教会保護状(イエズス会副管区長の上坂/保護状の発給と承継関係/他) |
第2章 |
博多基地化構想と禁教令(博多基地化構想と関係史料/推進過程/終息過程) |
第3章 |
伴天連追放令の公布(追放令の公布過程/追法令の公布形態) |
第4章 |
豊臣政権と高山右近(秀吉と右近/右近と利休/右近の追放) |
第5章 |
長崎の収公過程(追放令後の制令/長崎の収公過程) |
第6章 |
文禄・慶長初年の日西交渉(文禄段階の日西交渉/慶長初年の日西交渉) |
第7章 |
統一君主の神格宣言 |
付 |
九州御動座記 |
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終 章 |
小括と展望(課題と小括/問題点と展望) |
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