近世の民俗的世界 
濃州山間農家の年中行事と生活



林 英一 著
(日本民俗学会会員/1958年生まれ)


2001年4月刊
A5判・270頁・上製本・函入
ISBN4-87294-195-0
6900円

「本書では、具体的には岐阜県加茂郡白川町黒川のある農家に伝わる天保8年(1837)に書かれた『自昔代々行伝来ル年中行事』やその他の近世文書から、まず当時の民俗の様相をもとめる作業を行う。近世の民俗を歴史資料から独立的に取り出す作業を行うということである。独立的ということは、時代的なという意味である。その後に現在の聞き書きと比較してみようと思う。両者を比較することにより、より近世の民俗の様相が明確に捉えられ、また民俗の変化の様相の一端が明らかになると考えるためである。」     (「序章」より)


【主要目次】

序 章 本書の課題と方法

第1章 近世後期の年中行事
 第1節 『自昔代々行伝来ル年中行事』
 第2節 『自昔代々行伝来ル年中行事』の資料性の検討

第2章 『年中行事』にみる近世後期の生活
 第1節 家のつくり
 第2節 農作業の一年

第3章 『年中行事』にみる家をめぐる神仏
 第1節 家で祀られる神仏
 第2節 行事と神仏の対応

第4章 近世年中行事の体系
 第1節 『年中行事』にみる年中行事
 第2節 年中行事研究史
 第3節 近世年中行事の体系

第5章 近世後期の地域信仰の諸相

第6章 近現代の年中行事と生活の様相
 第1節 近現代の年中行事
 第2節 近現代の日常生活



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