明治・大正 商家の暮らし

山崎 祐子 著
(東洋大学短期大学非常勤講師)

1999年5月刊
A5判・210頁(挿し絵多数)・並製本・カバー装
ISBN4-87294-144-6
2800円
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明治末年の福島県平町(現いわき市平)にあった旧塩屋呉服店。
その商家の跡取り娘として育った山崎サト(1901〜93)の話しを、孫娘である著者が聞き取り、当時の商家の暮らしぶりをいきいきと描く。
そして、サトの祖母キンがつけていた金銭出納簿(昭和4〜6年)を紹介し、食生活やつきあいの様子などを再現し、残っていた写真や文書から、地方都市としてはめずらしいショーウィンドウをもった店を構えた初代定治郎の商売についてふれる。


【主要目次】

サトの語る年中行事
正月(煤掃き/楽隊付きの二日市/薮入り/着飾ってカルタ会/てんぷらが付くエビス講)
春から夏へ(大声で豆まき/店とオク/大勢で飾るお雛様/県社の稚児行列/節供の柏餅)
盆 (笹飾りを流す/盆のオシキセ/盛大な新盆/迎え火と松薪焚き/中元売り出し)
秋から冬へ(団子盗みの月見/菊見の宴を張る/東京見物のお供/ウジガミザマの祭り)
世間話8題(狐の嫁入り/女に化けた狐/狐憑き/大晦日のムジナ/オマン狐/他)

キンの金銭出納簿
金銭出納簿から知る暮らし(金銭出納簿について/神仏への祈願と寄付)
町の食生活/新しい暮らし方/つきあい
昭和5年の記録(1月〜12月)

定治郎の商売
店構えの変遷/大売り出しとショーウィンドーの陳列/
定治郎の考えたこと/塩屋商店々則

資料:
衣食住に関する家計(昭和4年〜6年)


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