近世地域社会論 ―幕領天草の大庄屋・地役人と百姓相続― 渡辺尚志編 （一橋大学助教授） 1999年1月刊 Ａ５判・490頁・上製本・函入 ISBN4-87294-130-6 １１０００円 天草に地域を限定しつつ、大庄屋制を一つの軸に、地域に生きた人々の具体的なあり方を、政治・経済・社会の各面から明らかにし、民衆と領主・国家との関係を多面的かつダイナミックに解明し、現在の「近世地域論」に問題を提起する。 前著『近世米作単作地帯の村落社会』（1995年　小社刊）に続く共同研究の成果。 【主要目次】 序　章 ……… 志村　洋・渡辺　尚志 　第一編　天草の大庄屋制と地域社会 第一章　一八世紀半ばの幕領大庄屋 ……… 志村　　洋 　　―天草大庄屋の実態的検討― 第二章　一八世紀後半の統治制度と社会状況 ……… 江島万利子 第三章　文化〜天保期の大庄屋と地域社会 ……… 渡辺　尚志 第四章　中間支配機構と商業高利貸資本 ……… 志村　　洋 　第二編　天草の百姓相続方仕法と地域社会 第五章　寛政八年百姓相続方仕法と村社会 ……… 平野　哲也 　　―質地請戻をめぐる幕府法と在地慣行― 第六章　幕末維新期における百姓相続方仕法と請地出入 ……… 後藤　雅知 　第三編　天草の地役人と地域社会 第七章　天草郡地役人の存在形態と問屋・船宿 ……… 舟橋　明宏 第八章　天草郡地役人江間家と地域社会 ……… 舟橋　明宏 　　―弘化の仕法と一揆をめぐって― 第九章　天草郡地役人江間家の「御館入」関係について ……… 舟橋　明宏 終　章 ……… 渡辺　尚志