No.821(2013.10)

【岩田書院の「なぜ」?A】

 『アクセク』の読者は、この業界人なので、「裏だより」の読者には毎度おなじみのことを書いているところもあるが、最近の読者もいるかもしれないので、以下、そのまま採録します。▼
 「日本史の専門書を出し続けて20年」
 お陰様で、岩田書院は、今年6月に創立20周年を迎えることができました。月並みなことばですが、これもひとえに皆様方のご支援の賜物と、厚くお礼申し上げます。
 まず最初に、岩田書院のことを知らない人のために、基本的な事項をざっと説明しておきます。創立は1993年6月。大学卒業後20年近く勤めていた名著出版を退社して独立。それまで手がけていた日本史・民俗学系の専門書を中心に出版活動を続け、2013年9月現在の総点数は825点。創立以来 従業員を雇わず、事務所も自宅近くのマンションの一室を借りて、なんとかしのいでいます。ここ数年の新刊点数は年50〜60点で、年商は1億2000万円。
 なんでこんなに出せるのだ?、しかも一人で。というのが、この業界の大方の疑問のようです。そして、そのエネルギーはどこから出てくるのだ、とも聞かれます。なにが岩田書院をして、そこまでさせるのだ?、と。で、まず(続く)