No.756(2012.06)

【製本所、廃業】

 岩田書院がいつもお願いしてる製本屋さんが、いよいよ廃業です。家族でやっていたところで、社長の年齢と体調のことで、この4月いっぱいで廃業するとのこと。岩田書院にとっては、私が以前に勤めていた名著出版以来のおつきあいでした。長い間お世話になりました。
 先代の社長からよく言われたものです。進行の遅れのしわ寄せを最後にうけるのは、いつも製本屋なんだからと…。たしかに私も、年に何回か、印刷が終わったものを1部だけ抜いてもらって、「明日までに見本1冊、お願い!」ということをやっていた。もうそういう無理を聞いてくれるところがなくなった。
 著者・編者のみなさん、そういうことですよ。納期は、出来ないときは出来ない。そういえば、このあいだ そんなやりとりをしたばかりだ。「4月末までに納品してください」、「できません」。「見本1冊だけでもいいんです」、「無理です」。「……」。