No.659 (2010.11)

【やっぱり日本史系のほうが】

 この文章、10月11日の夜に書いている。昨日、京都で開催された日本史研究会の大会から帰って、売上げの集計をして、やっぱり日本史系のほうが売れる、ということを改めて認識した。
 春の歴史学研究会のあとの歴史系の新刊は7点、民俗系の新刊20点の約3分の1。でも、現金収入は30万円超。前々回の「裏だより」と比較してほしい。売上げは1.5倍である。新刊点数に対する売上げ比率は、実質約4倍である。いかに民俗系が売れないか。ちなみに、春の歴史学研究会での売上げは100万円弱。
 歴史学研究会に比べると、日本史研究会の売上げが低いのは判っている。理由は、岩田書院の本の内容が東日本にかたよっているからで、それは、岩田書院が東京にあるからで、ふだん顔を合わせる機会の多い著者の企画が多くなるからである。逆に、思文閣(京都)・清文堂(大阪)などは、関西系の著者の本が多くなる。
 で、何が言いたいか。売れる本だけを作ろうと思うな、売れない本も作っているからこそ、売れる本が出てくるのだ、ということ。あれっ、前の話とつながってないじゃないかって?。そう、つながってないんだけど、この気持ちが大事だ、と自分に言い聞かせているのです。そうでないと、やってられない…。