No.416(2006.2)

原稿を盗まれた(2)】

 夕方の、ほんの一瞬の間である。事務所の前の道は人通りが結構ある。マンションの入り口は一つで、私の事務所は一番奥の103号室。私が101号室からでてきたら、犯人と鉢合わせすることになる。103号室のドアには「101号室にいます」という札をぶら下げてある(これも、以前の「裏だより」に書いてあるが、事務所が手狭になって、103号室のほかに、101号室も使うようになっているのです)。
 盗まれた宅急便のうち2個は、印刷所に送る原稿である。基本データはフロッピーになって複写してあるので、それはいいのだが、そのデータと元原稿との校訂作業をし、図版の指示や直しの指示をしてある。それがやられた。こんなもの(と自分でいうのはどうかと思うが)盗んでどうするんだ。おまけにメール便まで持っていった。なに考えてんだ。メール便ってのは、DMだぞ。そんなことも判らんのか、おまえは…。
 110番通報して、お巡りさんに来てもらったが、「どうします、被害届だしますか?」、という程度で、あまり期待できそうにない。(この項、まだつづく)