No307  2004年4月

総額表示についてA

 ただ、こうは言っても、ひとつ困ったことがある。それは、消費税が3%の時期の定価表記である。この時期の表示は「定価○○円(本体○○円)」となっていて、ここでの「定価」は「本体価×1.03」なのである。今後、消費税5%込みの総額表示が一般化すると、これは、どうしたって誤解を招く。仕方がないので、外函やカバーに表示されている「定価○○円」を「墨塗り」することにした。書店さんには何かとご迷惑をおかけするかもしれないが、これでなんとかご勘弁いただきたい。
 岩田書院は1993年創立なので、その時はすでに消費税が導入されていたが、考えてみれば、出版社によっては、消費税導入前に作った本も在庫があるわけで、その本には、「定価○○円」としか印刷されてないはずで、その「定価」は、いま言うところの「本体」なわけで…。こうなってくると、われわれ同業者しか、見分けがつかなくなってくる。そのしわ寄せが全部、書店の現場にいってるんだろうなあ(ジュンク堂書店のPR誌「書標」2004年4月号にそのことが書いてある)。
 ところで、4月11日付の朝日新聞に広告をだしたのだが、この定価表示が総額表示でないと掲載してくれない。仕方ないので、総額表示にしました。


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