No254  2002年8月

学会販売の現場から

 前回の「裏だより」(No253)で、吉川弘文館と東大出版会とが、学会での展示販売の場所取りで別格扱いされていると書いたが、それはそれなりに理由がある。まず両社とも出版点数が多い、ということは売る本が多いということで、販売用のスペースも他社の数倍は必要なのである。当然、お客さんも多く集まる。歴史学研究会や日本史研究会などような大きな会になると、書籍販売用の教室も分散されるが、この2社が同じ部屋になったとしたら、お客さんがそこに集中して、他の部屋が閑古鳥が鳴くことになる。ここは分かれてもらわなければならない。いわばシード権を与えているのである。その他の社は「抽選」で場所が決まる。
 ところで、吉川・東大と一緒の部屋になった場合、お客さんがたくさん来てくれるのでありがたい反面、この社の本を買う人のお尻ばかりをながめていることにもなりかねない。どっちがいいのやら…。
 ついでに言っておこう。年に一度の学会だから、久しぶりに友達に会うこともあるでしょう。でも売場の前でつもる話しをしないでほしい。本を見る人のじゃまですよ。それと、本を函からだして見るときは、外函はもとの位置に戻しましょう。別の本の上に無造作に置かないでね。他の本が見えなくなるでしょ。本の上に荷物を置くのは論外。