No.215  2001年9月

【幻の企画1998】

 岩田書院のホームページを立ち上げたときに考えた企画があった。いまだに実現していないその企画は、「岩田書院バーチャルカレッジ」。
 発想は、分量的に1冊の単行本にはならないような企画を、なんとかまとめられないか、というものである。かつて名著出版でだしていた『月刊歴史手帖』という雑誌があって、半日程度のシンポジウムの成果を、特集という形で、早い時期に、安く、公開してきた。しかし休刊のため、そういう媒体がなくなってしまった(勉誠出版の『人文科学と情報処理』『アジア遊学』の特集にそのケースがみられる)。
 大きなシンポジウムなら、単行本の出版企画として成り立つ可能性があるが、小さいものは、それだけでは本にはならない。しかし そのままで終らせるのはもったいない。こういうシンポジウムの内容を、岩田書院のホームページで公開して、必要な人は、それをダウンロードして読めるようにする、という案である。ホームページを見られない人には、プリントアウトしたものを、実費で売ればいい。
 これは、いまだにいい考えだと思っている。では、なぜ実現していないのかって?。あまり理由はないのだが、忙しいから、それに構ってられない、というところか。