No.210  2001年8月

【真夏の夜の夢 】

  この業界に入って数年たったころ、むしょうに辞めたいと思った時期があった。なにをしたかったかというと、小さな喫茶店をやりたかった。それまで喫茶店でアルバイトをしたこともなく、資金もないくせに…。
 なぜそんなことを書くかというと、いま、いくつか夢想していることがある。
 まず、小さな喫茶店をもちたい。その奥に会議室をつくりたい。そこで、研究会ができる程度のものでいい。研究会の成果は、もちろん岩田書院から出版してもらうことになる。コーヒー代ももちろん払ってもらおう。仕事場はその横かなあ。出入り口は別々にしておこう。岩田書院の本と、私がいろいろ買いこんだ本は、誰でも読めるようにしよう。広告掲載誌や定期購読してる雑誌で不要のものは、あげよう。
 喫茶店には、もちろん若い女の娘ですね。岩田書院の仕事もできないと困ります。そうだなあ、朝は犬を連れて散歩しよう。そうすれば、でてきたお腹も少しはへこむかも知れない。それに、公園で、同じ犬連れの若い娘とお友達になったりして…。それに、それに、…。こうなってくると、もう、オジサンの発想そのものですな…。