No.204  2001年5月

【誰かに褒めて欲しかった… 】

 この「裏だより」で5回にわたって「岩田書院の経営分析」と称して小社の内情をさらけだしてきた(No196-200)。なぜここまでやるか…。ひとつには、誰も とめる人がいないからでもある。でも最近、思う。誰かに褒めてもらいたかったのかな、と。
 著者や読者からは、日頃から励ましのことばや、感謝のことばをかけていただいている。それはそれで非常にうれしいことであり、正直いって、それが私のエネルギーになっているのだが、それとは別の次元、そう、出版社を経営するというレベルで、その実情を理解している人からの評価が聞きたかったのかも知れない。
 もっと言ってしまうと、私がかつて勤めていた名著出版の中村安孝社長(故人)に褒めて欲しかったのかも知れない。もっとも、「おまえはまだまだ甘い」、といわれるだけかも知れないが…。