No.197  2001年3月

【岩田書院の経営分析(2) 】

 総在庫39500冊。定価総額2億5600万円。昨年(2000年)末の段階で、岩田書院の出版点数は188点、品切32点(内 増刷22点)。在庫は本来、原価で資産評価されるが、出版社の場合は、売れない本については、その評価額が減額される。決算期末6か月間の実売部数が、製作部数の20%以下の場合、その割合に応じて50%から100%減額評価される。
 この恩恵をうけるのは、決算期末6か月以前に刊行された本なので、岩田書院の場合、在庫点数177点のうち、対象となる本は156点、そのうち20%以上売れた本は、たったの2点、その2点も1年以内に刊行された本である。ということは、刊行後1年たっても20%以上の売れ行きを維持している本は、1冊もない、ということである。話しは、それで終る…。