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No.118 1998年5月 |
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【校正 覚え書き(2) 数字の表記】 |
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具体的には縦組みの場合、a「二十三」と書くか、b「二三」と書くか、という問題である。小社では、両方を使い分けている。
年月日・年齢などはaを、人数や物の数はbを使う。もちろん、慣用句や固有名詞はそのまま(十三参り、七七日、など)。年月日などは、史料に基づいた記述をする場合、aのほうが自然である(全て十を使わずに、寛永一二年と表記する方法もある)。
それに対して、数量を示す場合は、「百二十三」と書くよりは、「一二三」のほうが分かりやすい。また、千の位の テン はつけずに、万の位に「万」を入れる(一二、三四五とせずに、一万二三四五とする)。
なお、十九、二十、二一、などのように、2字の場合は十を使い、二十一のように3字になる場合はそれを避けて十を使わない、という考えもあるようだが、どうも違和感がある。この場合は、やはり、一九、二○、二一、と統一したい。
千、百などの区切りのいい数字の場合は、一○○○、一○○、とするかどうか迷うところ。また「二、三人」という場合の テン は半角もの(二分もの)を使う。全角ものだと、文章が途切れてしまう感じがする。
ついでに「・」(中黒 ナカグロ)について。これは 並列を示す記号(A・B)だが、文節が長いものの並列は、テン を使ったほうが分かりやすい(AのB、CのD)。これを中黒で繋ぐと、AのB・CのD、と読めてしまう。
しかし最近は、肩書きなどを繋ぐ時に中黒がよく使われる(岩田書院社長・岩田博)が、この場合、私は半角アキにする(岩田書院社長 岩田博)。
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