No.94 1997年10月
【編集者の年齢】
 私はもうすぐ48歳。かつて私が若かった頃、著者はすべて年上だった。現在、著者は年上・同世代・年下で、ちょうどバランスがいいのかもしれない。これがもう少したつと、著者は年下の世代ばかり、という時がやってくる。
 若い時は、無知であっても体力があった。少し年をとってくると、知識や技術がついてきて、人脈もそれなりにできてくる。さらに年をくうと、体力が落ちてきて、頭がかたくなる。
 これが、社員が何人かいる会社だと、編集者の年齢が、熟練・中堅・若手というように、うまく構成される。しかし、景気のいい時に採用した人がそのままいて、その後、新人がだれも入ってこないで、みんなオジサンになっている会社もある。こうなると、給料は高いし、働きは悪くなるしで、経営者は頭が痛い。
 それを思えば、岩田書院のように1人しかいないほうが、まだましかも知れない。でも若い著者からみれば、私はりっぱなオジサンである。最近は1970年代生まれの執筆者がでてきているんだから…。せめて、気持ちだけは若いつもりでいましょう。

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