No.55 1996年7月
【本ができるまでに何ヵ月かかるか】
 原稿ができてから本になるまで、どのくらいの時間がかかるのか。それは、原稿の分量や校正の回数などによってずいぶん違ってくるが、岩田書院の場合、ほぼ6か月を見込んでいる。本作りの過程は次のようになる。
 (1)原稿整理→(2)初校→(3)再校→(4)3校→(5)印刷→(6)製本
 まず(1)の原稿整理で約1か月、印刷屋さんに原稿を入れてからA初校がでるまで1か月、著者校正で1か月、(3)再校がでるまで2週間、それをチェックして著者にまわすまでに2週間、そのあと著者校正で2週間、そして(4)3校が1週間、それから1週間で(5)印刷して、(6)製本に3週間。これで約6か月になる。
 ところが、これがなかなか予定どおりにいかない。いくつかの仕事が集中したり、面倒な図表があったり、校正で訂正が多かったり、索引をつくったり、飛込みの企画が割り込んできたり、その他、グチグチウジウジ………で、1年以上かかってしまうものがでてきた。この8月ごろにでる本は、みなそうなのです。
 これは、ひとえに私の手元で長い眠りについてしまったためです。それさえなければ、もっと早くできています。申し訳ありません。原稿や校正をロッカーにしまいこんでしまうと、出てこなくなるので、常に目につくところに置いておくのですが、次から次へと他の仕事が割り込んできて……。
     
  *最近は、刊行までに1年以上かかる本はなくなってきた。それにしても、進行中の企画が多すぎて、原稿や校正がロッカーに入りきらなくなってきている。

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