No.10 1994年1月
【社名とカラスのマークについて】
 あらためて言うほどのことでもないのですが、小社の名前は「岩田書院」です。
 でも、よくまちがえられます。一番多いのが「岩田書店」、ほかに、岩田出版・岩田書房、などです。社名を決めるとき、まず第一に考えたのは、社名から業種が想像できることです。次に、古典や外国語からもっともらしい言葉を探してこようかと思ったのですが、教養のない悲しさで、何も頭にうかんできませんでした。となると、自分の名前を入れるしかありません。岩田出版ではありきたりだし、書店・書房では本屋さん(小売店)と区別がつきません。「書院」だと、どこかのワープロの機種名にあることさえ気にしなければ、なんとなく落ち着くんではないかと思いました。
 あとから気が付いたのですが、戦前に民族(俗)学関係のいい本をだしていたのが、岡書院。それに少しでも近づきたい、という気持ちも込めて、我ながら気に入っているのです。
 さて、シンボルマークに使っているカラスですが、あれは起請文に使う熊野の牛王宝印の烏を1羽とりだして、少しおなかをふくらませたものです。熊野の神々に誓って、いい本をだしていこうという気負いでもありますが、神頼みでもあります。
 ちなみに、小社の事務所は、東京都世田谷区南山にあります。
     
  このカラスを、鳩だと思っている人が何人かいました。カラスです。

前の裏だより 目次 次の裏だより