「個人誌」と民俗学
野本寛一著作集3

野本 寛一 著
(近畿大学名誉教授/1937年生まれ)

2013年12月刊
A5判・594頁・上製本・函入
ISBN978-4-87294-826-4 C3339
18800円 (税別)
「民俗学における「個人」との対し方について考える時、「個人史」よりは「個人誌」、即ち、個人の中の時間軸にそうものの、個人が体験・伝承してきた民俗世界を重視し、それをより多く、多角的に記録すべく大きく翼を広げることを目ざすものがあってもいいはずだ。」(本書「序章」より)
【主要目次】

序 章 「個人誌」の座標
第1章 口承と体験の力
   ―富山県南砺市・野原ことさん(大正4年生)
第2章 山の暮らしと民俗
   ―鳥取県智頭町・平尾新太郎さん(明治41年生)しまさん(明治43年生)
第3章 最後の塩浜ダイク
   ―愛媛県上島町・西村利夫さん(大正14年生)
第4章 山の生業複合
   ―福井県小浜市・岩本重夫さん(大正13年生) かねさん(大正15年生)
第5章 サバ街道の嫁と姑
   ―滋賀県高島市・田中ますさん(明治43年生) ミヨさ(昭和7年生)
第6章 畳づくり、そして大峯信仰
   ―愛知県豊川市・角田富次さん(明治43年生)
第7章 さきがけ「兼業農家」
   ―愛知県豊川市・寺部定敬さん(明治44年生) はつさん(大正2年生)
第8章 織物と大砲
   ―愛知県豊川市・近田節治さん(明治44年生) 初音さん(大正2年生)
第9章 山葵の谷に生きて
   ―静岡県伊豆市・三枝亀三さん(明治37年生)
第10章 山峡八丁島で孤灯を守る
   ―長野県飯田市・前島チエ子さん(大正8年生)
第11章 山の暮らしとその変容
   ―長野県飯田市・山崎今朝光さん(大正11年生)
第12章 「京丸」の伝承と誇り
   ―静岡県浜松市・山本貞子さん(大正6年生)
第13章 転換の時代を山のムラに生きて
   ―静岡県浜松市・富田英男さん(大正7年生) 美保子さん(大正12年生)
第14章 「昔唄」の家系
   ―宮崎県椎葉村・中瀬守さん(昭和4年生) けさよさん(昭和元年生)
第15章 木地のムラ変容の軌跡
   ―福島県北塩原村・大竹繁さん(大正6年生)
終 章 「個人誌」群から見えたもの

【既刊】
著作集1:山地母源論T 日向山峡のムラから 14800円(税別)
著作集2:山地母源論U マスの遡上を追って 14800円(税別)


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