近世日本石灰史料研究V

川勝 守生 著
(元 東京大学大学院博士課程在籍/1972-2006)
川勝 守 解題

2010年5月刊
A5判・462頁・上製本・函入
ISBN978-4-87294-622-2 C3321
8400円

近世関東における石灰産地としては、「八王子石灰」「野州石灰」と、江戸内湾において貝殻を原料に生産された「蛎殻石灰」の三つがあった。
本巻には、八王子石灰のうち、武蔵国高麗郡上直竹村(現・埼玉県飯能市)の木崎家に伝わる「常右衛門様用書」1冊を翻刻する。既刊巻と同様に、各文書ごとに、史料翻刻・読み下し、語句解釈、史料研究を加え、巻末に解題と索引を付す。
「常右衛門様」とは、寛政年間に八王子石灰仕入れ金主の仕法案改定をめぐり八王子石灰釜主が三人方・五人方に二分して争論した際、三人方の上成木村次右衛門・弥次郎の代理人として江戸石灰所に詰め、石灰の荷請を行った人物であり、高麗郡市場村の人である。
「常右衛門様用書」は寛政12年までの記述を含んでおり、常右衛門が自ら寛政年間の経緯を記した覚書であるといえる。 (以下続刊)
 

【既刊】
近世日本石灰史料研究T
近世日本石灰史料研究U

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