環境歴史学の風景
環境歴史学論集3

橋本政良 編著
(姫路工業大学名誉教授/1938年生まれ)

2010年1月刊
A5判・260頁・上製本・函入
ISBN978-4-87294-591-1 C3321
4900円 (税別)
 『環境歴史学の視座』(2002年)、『環境歴史学の探究』(2005年)に続く論集第3冊。
「人間は自然に対しても人間に対しても、環境形成者であるとともに環境破壊者でもある。人間は自然から恩恵を受けながら、自然に対して悪しき影響を与える。人間社会を正さなければ、環境問題は解決しない。その原因が人間にある故に、環境歴史学はその根本問題に立ち向かうべき使命を帯びているといえよう。」(本書「あとがき」より)
【主要目次】
序 章 文明の圧力と風景の変容 橋本 政良
  文明の圧力/
風景の変容/
本書収録論文の要約・紹介
 
第1章 古代陸奥の歴史的景観の変移について
 ―開発による森林破壊と自然災害―
伊藤 博幸
  志波城の洪水/
窯業生産と森林破壊/
火山灰降下と耕作地
 
第2章 『霊異記』説話の風景
 ―薬師寺沙門景戒への旅―
橋本 政良
  日常性の描写と社会的環境/
仏教徒の行動形態/旅する人々/
善悪現報と堕地獄
 
第3章 九・十世紀の貧窮民救済
 ―賑給を中心に―
山田 充昭
  地方の災害と地方賑給の意義/
地方賑給の変遷/
京師の環境と京内賑給の意義/
京内賑給の特徴
 
第4章 港町の歴史的環境と伝説
 ―鞆の浦における景観保存の意味について―
長谷川博史
  港町鞆の形成過程/
景観構成の復元的考察/
伝説を育む歴史的環境の意味
 
第5章 エリザベス朝時代の自然認識
 ―シェイクスピアの劇作に見る自然描写―
東   勉
  自然描写と劇の展開/
自然描写と登場人物とのかかわり/
超自然(神秘的な存在)の描写と登場人物
 

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