江戸幕府の直営牧
近世史研究叢書24

大谷 貞夫 著
(元 國學院大学教授/1938-2003)

大谷貞夫遺稿集刊行委員会編
(委員長)鏑木行廣
(委 員)小倉 博・吉岡 孝・荒井信司・高橋 覚
  渡辺善司・高見澤美紀

2009年11月刊
A5判・336頁・上製本・函入
ISBN978-4-87294-590-1 C3321
7900円
評者:久留島浩氏(『国史学』208  2012.10)
江戸時代、房総の台地に「牧」と呼ばれた幕府直営の牧場が数か所あり、牧士という地方役人がこれを管理し、周辺の村落がさまざまな形で関わっていた。
本書は、近世治水史の研究で知られる著者の最後の研究テーマとなったもので、由緒論・周縁身分論や、動物や自然と人間との関係など、近年の歴史研究の重要な課題が示されている。
【主要目次】 序(根岸茂夫)

論考編
 野馬奉行考
 金ヶ作陣屋考
 享保期の下総小金牧について
 下総佐倉牧の牧士丸家について
 安房国峯岡牧の再興をめぐって
 近世の油田牧と牧付村々
 近世後期における取香牧について

概説編
 小金牧
 佐倉七牧

コラム編
 佐倉牧/
 野馬と佐倉七牧/
 野馬土手の保存を/
 江戸幕府直営牧と牧士史料/
 明治八年三月の取香牧図/
 払い下げられた野馬の急死/
 江戸の馬は「こしらい」馬/
 嶺岡牧の牧士たち

解説:大谷貞夫氏の幕府牧研究継承のために(吉岡 孝)

収録論文解説/大谷貞夫年譜・著作目録

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