信濃国 麻績宿 名主日記
葦沢家「歳中日記帳」 嘉永5年〜安政元年
岩田書院 史料叢刊3

高木 俊輔 編
(立正大学教授/1939年生まれ)


2009年12月刊
A5判・338頁・上製本・函入
ISBN978-4-87294-580-5 C3321
7900円 (税別)
第1部は「史料編」として、信濃国麻績宿(長野県東筑摩郡麻績村)名主の葦沢(岩淵)源右衛門が記録した日記群のなかから、もっとも興味深い、嘉永5年(1852)〜安政元年(1854)の部分を翻刻。
現代の立場で農民や庶民の日記を研究するには、民衆の生活史や村落情勢の解明に役立つ内容を備えていることが肝要であろう。そのてん「葦沢家日記」は、民衆の生活実態や村落情勢に関する記述が多く、きわめて良質な日記の一つといえる。
本日記は、名主−村役人として業務遂行上に必要なものを記録した役用日記に、家政の私的な内容を加える形で成立したと考えられる。
前述のように、本書に収録した日記は、嘉永5年〜安政元年であるが、その全体像を示す意味で、源右衛門が自ら作成した明治4年までの略見出しを、「要項」として収録した。
第2部は「論考編」として、日記翻刻の過程で得られた成果を研究論文としてまとめた。
巻頭には、編者による史料解題を収録する。
【主要目次】
「葦沢家日記」解題 高木 俊輔
■第1部 史料編
一 「役用日記帳」 嘉永5年
二 「歳中日記帳」 嘉永6年
三 「歳中日記帳」 嘉永7年(安政元年)
四 葦沢家日記要項 嘉永5年〜明治4年
■第2部 論考編
幕末期における松本藩預所役所と地域社会
  ―麻績組を事例に―
高橋 伸拓
幕末期における宿場町の「囲穀」運営と小前騒動
  ―信濃国筑摩郡麻績町村を事例に―
栗原 健一

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