近世から近代にかけての北奥地域史を中心に、境界・ネットワーク・変容をキーワードとして、国家との緊張関係を踏まえ、多角的に検討し、新たな歴史像の構築を図る。
T〜Vの各部の冒頭には、編者により、収録論文の位置づけと紹介をする。 |
【主要目次】 |
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T 近世の枠組みと「境界」 |
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境界を越える者−境界としての「くんぬい」と牢人− |
浪川 健治 |
近世前期の平戸藩と浦方の家臣−先祖書の記述を中心に− |
吉村 雅美 |
商人司の存続と伝来文書−証文・折紙・裁許状− |
阿部 綾子 |
近世北奥の藩領域−近世中期における八戸藩・盛岡藩の藩境交渉− |
本田 伸 |
後期幕領期の蝦夷地・アイヌ統治政策 |
市毛 幹幸 |
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U ネットワークが生む多様な近世地域像 |
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足羽次郎三郎考−その虚像と実像− |
長谷川成一 |
北羽地域社会と殖産論−那波祐生の織絹殖産構想− |
金森 正也 |
義民・民次郎一揆 再考 |
瀧本 寿史 |
近世後期津軽領における漁業史の一考察 |
坂本 寿夫 |
近世後期津軽領の災害像−明和津軽地震の被害と救済を中心に− |
白石 睦弥 |
天保飢饉時の弘前藩における山林利用 −天保五年四月「兼平村栗木盗伐詫証文」を手がかりとして− |
土谷 紘子 |
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V 変容のなかに形成される近代の地域像 |
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地域の意識−<津軽対南部>をめぐって− |
河西 英通 |
幕末期弘前藩における洋式兵学の導入と展開−炮術師範篠崎進を中心に− |
福井 敏隆 |
北海道における教導職の活動と意識−少講義石橋寿備の記録から− |
山下須美礼 |
秋田県における国民教化政策の展開 |
岩森 譲 |
戦時期地域医療の“経験”−「健康青森県」の成立と転回− |
川内 淳史 |
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