武州御嶽山信仰
山岳信仰と地域社会:上

西海 賢二 著
(東京家政学院大学教授/1951年生まれ)

2008年5月刊
A5判・376頁・上製本・函入
ISBN978-4-87294-510-2 C3021 \7900E
7900 (税別)
武州御嶽山(東京都青梅市、標高929m)。山頂に鎮座する武蔵御獄神社は、延喜式神名帳に「大麻止乃豆乃天神社」と記される古社である。その信仰圏は関東一円におよび、近世には御嶽講が組織されて、村々の講中の信者と師檀関係を結んでいった。
本書は、御師とともに現地で修行生活を実践した著者が、講集団をキーワードにして、山岳信仰と地域社会の関係を、歴史民俗学的に研究した成果である。
前著『武州御嶽山信仰史の研究』(名著出版 1983)に、その後の調査を付加し、論文構成 や文章表現に大幅な修正を加えて刊行。
【続刊】富士・大山信仰(山岳信仰と地域社会:下)2008年秋刊行

【主要目次】

序 章 近世山岳信仰と地域社会−研究史の回顧と展望をかねて−
第1章 中世社会と御嶽山(御師の発生/講集団の萌芽−多摩を中心にして−)
第2章 近世御嶽山の祠職制(幕藩体制確立期の御嶽山/神主・社僧・御師/御師団と講の展開/武州御嶽信仰の普及伝播)
第3章 武州御嶽山の経済構造(蔵王権現の経済基盤/御師の経済と講集団)
第4章 御嶽山の祭礼諸役(日の出祭/祭りをめぐる御嶽山)
第5章 武州御嶽講の組織と機能(武蔵における御嶽講/稲荷信仰と狐憑き/相模における養蚕業の展開と御嶽講/丹沢山麓/小田原市新屋/平塚市四之宮/下総)
第6章 代参習俗と講(代参講について/太々講と太々神楽奉納/寄せ講とヒラマイリ/御師と宿坊)
第7章 多摩地方の経済構造と御嶽講(御嶽道の住民と御嶽講/御嶽山麓の経済生活と御嶽講)
第8章 農民決起と講集団(武州一揆と御嶽講/御師の存在と一揆)
第9章 幕末維新後の御嶽山(御嶽山の社会組織/御師と民宿経営/御嶽神社の運営)
終 章 山岳信仰と地域霊場


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