徳川幕府の昇進制度
−寛政十年末 旗本昇進表−


小川 恭一 著(1925年生まれ)

2006年10月刊
B5判・264頁・上製本・函入
ISBN4-87294-443-7
7900円 (税別)

品切れ
序 文──────────────────── 笠谷 和比古

武家社会および旗本・御家人に関する研究を推し進め、この方面における今日の研究の進展を導いた功労者の一人が、本書の著者小川恭一氏である。氏による一連の信頼度の高い旗本人名録の編纂と、旗本・御家人に関する細密な制度研究を抜きにしては、このような研究の盛行を見ることはなかった。
本書は、幕臣の総合的な家譜集成である『寛政重修諸家譜』にみられる5000家をこす旗本のうち、将軍に拝謁しない「御目見以下」の身分である御家人から、「御目見以上」の身分である旗本に昇進した1148名を、綿密な検討を経て確定し収録している。
徳川幕臣団の内部における身分上昇をめぐる身分的可動性に関する研究であると同時に、人材登用制度導入後の、役職体系の中における職位上昇の動態を解明する研究でもある。

【収録内容】 
第1部 考察編
寛政十年末現存家の御家人より旗本への身分移動
昇進制度の基礎的問題/旗本の実数と定義/御家人より旗本への昇進/
 御家人か旗本か−問題の役職と身分書式−/時代による昇進家の特色/
 昇進直前の役職と昇進時の役職
付論1 寛政三年以降旗本家認定の改革−「永々御目見以上」の申渡し−
付論2 御番入と部屋住勤仕者の切米支給
付論3 御三卿家臣の身分
第2部 資料編
御家人より旗本への昇進表(寛政十年末勤仕家の詳細一覧)
 人名の50音順に配列し、以下の項目を列記する。【本文見本】
 家禄/家筋/先祖の事績と昇進者の職歴/昇進前後の役職/出自/備考
付表 旗本・御家人 大概順(旗本・御家人の序列表)【本文見本】


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