近代日本文化の再発見


松永 昌三 編
(茨城大学・岡山大学名誉教授/1932年生まれ)



2006年1月刊
A5判・313頁・上製本・カバー装
IISBN4-87294-417-8
7900円 (税別)

主として、明治期と占領期にかんする論考11編を収録。
第1部「明治文化の諸相」では、中江兆民および石川三四郎の思想、遊芸人税、時報制度を軸に、明治日本が近代化する過程で生じた思想上・制度上の諸問題を扱っている。
第2部「占領期の文化」は、占領下の言論についての論説を集めた。内3編は、米国メリーランド大学プランゲ文庫に所蔵される占領期に日本国内で発行された夥しい数の出版物をもとに考察する。
第3部「地域社会への視座」には、明治あるいはそれ以前(前近代)から戦後までの長いスパンで地域社会を眺め、地域社会の近代化のありようを追究した2論文を収録した。

【収録内容】 
はじめに 栗田 尚弥

 第1部 明治文化の諸相
中江兆民にみられる「義理」と「利益」

松永 昌三
明治前期東京府の遊芸人税 矢島ふみか
近代日本の時報−皇居の午砲を中心として 浦井 祥子
石川三四郎の思想形成と伝統思想 後藤 彰信

 第2部 占領期の文化
目的と手段−占領下「民主主義」論に関する一考察−

栗田 尚弥
「中国新聞」とヒロシマの「平和運動」 大島 香織
失われた漢字文化−プランゲ文庫をテキストにして− 古屋 延子
占領下日本における検閲地域の変遷 中司 文男
「プランゲ文庫」と占領期研究  植山  淳

 第3部 地域社会への視座
日本における地域社会の展開過程−歴史と地域振興思想の登場−

河野 健男
門司港の石炭荷役労働−明治〜昭和20年代を中心にして− 来島  浩

あとがき 松永 昌三

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