奈良仏教と在地社会

根本 誠二(筑波大学大学院教授)・
サムエルC.モース(米アーモスト大学教授)編

2004年11月刊 
ISBN4-87294-344-9
A5判・348頁・上製本・函入

8900円

前書『奈良仏教の地方的展開』(根本・宮城編、岩田書院、2002年)の問題意識を深化させこれまで日本文学を中心にしてとりあげられてきた『日本霊異記』に対して、日米の編者により、日本史学ないしは信仰史的な観点から、若手研究者の最新の研究成果をまとめる。
【主要目次】
  
第T部 奈良仏教と在地社会の相関
下野国薬師寺と如宝・道忠───────── 牧 伸行
「山寺」の実態と機能───────── 三舟 隆之
―『日本霊異記』を中心として―
利波臣志留志に関する一考察───────── 宮城 洋一郎
第U部  『霊異記』の史的世界
高僧の桓武天皇皇子転生───────── 秋吉 正博
―『日本霊異記』下巻第三十九縁の転生説話―
奈良期の密教の再検討───────── 阿部 龍一
―九世紀の展開をふまえて―
古代における功徳としての「清掃」───────── 黒須 利夫
―『日本霊異記』上巻第十三縁の一考察―
私撰史書としての『霊異記』───────── 長谷部 将司
―官撰史書の論理との差異について―
第V部  『霊異記』の心的世界
行基と善珠───────── 根本 誠二
―行基像の変容をめぐって―
神の表現形式―その性質と機能―(欧文)───────── フローランス・ラウルナ
信仰造形と『日本霊異記』(欧文─────────  サムエル・Cモース
奈良仏教研究文献目録2(1998-2002)───────── 根本 誠二編
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