古代・中世 宗像の歴史と伝承

正木 喜三郎著
(元 東海大学教授/1931年生まれ)

2004年9月刊 
ISBN4-87294-329-5

A5判・500頁・上製本・函入

12800円

川添昭二:序より「著者は大著『大宰府領の研究』(1991年 文献出版)を著して、古代・中世の大宰府研究に画期的な業績を挙げた。…
本書は、記紀神話の段階から中世に至る宗像・宗像氏・宗像社の重要問題を、各編各章に項目立てをして論述し体系化した労作である。…宗像という地域の歴史は、海と対外関係を抜きにして語ることはできないが、本書はそれを、その背景をなす在地の諸問題との関係の中で、豊かに活写している。また宗像をめぐる諸伝説について、伝説を生み出した宗像地域の歴史的風土を、まさに見事に描写している。」
【主要目次】
第1編 古代の宗像
第1章 宗像三女神と記紀神話(剣珠の誓約/地方神から国家神へ/大和王権と宗像/他)
第2章 宗像の海人
第3章 武内宿禰伝承(神功皇后伝説/武内宿禰伝承)
第4章 筑紫胸形君(大海命伝承/安曇氏と宗像氏/海部郷の海人/大和政権/権力構造)
第2編 中世の宗像
第1章 大宰府の変質と宗像氏(歴史的風土/大宰府と宗像/内部の動向/在地の変化)
第2章 大宰府府官宗形氏(10世紀半以前/内部の動揺/府官宗形氏/府官の中の宗形氏)
第3章 宗像清氏伝説(宗像大宮司初代/清氏の貴種化/清氏像の造型)
第4章 宗像妙忠(妙忠の出自/妙忠の所領/高田牧/高田牧と国衙)
第5章 宗像社領(律令的郡郷制の解体/社領の形成/社領の分析)
第6章 平家伝説(宗像と平氏/平家伝説の分類/唱導者と宗像/平家伝説と歴史的風土)
第7章  筑前国野坂別符と輸入陶磁器(大宰府領野坂別符/今犬丸名・上今犬村/唐坊)
第8章 田野別符(歴史風土/浪折明神/史料の検討/支配構造/成立事情/宗像社領化)
第9章 宗像の海と大宮司(大宮司と海/在地支配/浦・島/海事支配組織/海防体制)
付論 宇都宮信房/梶取の神事史料/宗像大卿と宗像御大将
別編 宗像中世史の問題点
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