奥三河の花祭り
―明治以後の変遷と継承―


中村 茂子著
(元 文化財研究所民俗芸能研究室長/
1940年生まれ)


2003年12月刊 
ISBN4-87294-302-3
A5判・250頁・上製本・カバー装

5900円
品切れ
「本書は、奥三河の花祭り伝承地を中心に、周辺地域に伝承する民俗や祭祀と民俗芸能を事例として、明治維新政府の試行錯誤によるさまざまな布達によって、地域の人々がどのように翻弄され、どのような形でそれを受け入れることになり、明治・大正・昭和に繰り返された長い戦時下を、どのように乗り越えねばならなかったかを検討する。…また、過疎という明治維新後にやってきた最大の難関を抱え、現在にいたる一地域の生き残りのための努力過程について調査し、比較分析する。」(本書より)
【主要目次】
 
はじめに―時代の変革と地域社会の祭祀
第1章 早川孝太郎が『花祭』に記した明治維新の変革
神道花と仏花/神道花地域の伝承/中設楽花祭りの演目と次第の意図/中在家/早川孝太郎が『花祭』に記せなかったこと
第2章 東栄町の花祭り
祭礼期日と性格を示す名称/東栄フェスチバル/花祭り会館/御園/小林花祭りの特殊性
第3章 豊根村の花祭り
古真立/大立/山内/下黒川/上黒川
第4章 津具村の花祭り
現状/早川孝太郎が書き残した「みやうど屋敷十八戸」/佐々木寶一の聞き書き/ほか
第5章 富山村の祭りと芸能
廃絶した獅子神楽/大谷地区熊野神社の御神楽祭り/獅子神楽の隆盛と廃絶
第6章 明治維新の奥三河改革に尽力した人々
稲橋村の古橋暉皃/奥三河に定住した佐藤清臣/明治維新指導者が奥三河に残したもの
第7章 設楽町旧田口十か村の御堂山観音と白山神社
御堂山観音の祭礼と芸能/御堂山観音鎮守としての白山権現社から白山神社へ
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